日本フィルハーモニー交響楽団創立60周年記念記念サイト

日本フィルハーモニー交響楽団
創立60周年、新しいステージへ



オーケストラの面白さと感動を、より多くの人に

 日本フィルの大きな特徴である幅広い活動のベースには、過去の様々な経験から常に人に寄り添い、心の交流を重視し、人の心の温もりや心の襞までわかる楽団として成長し、事業を発展させてきた「日本フィルの遺伝子」があります。創立60周年の節目にあたっては、こうした楽団の個性と歴史を大切に、日本フィルならではのあたたかいコンサートの場を広げ、知れば知るほどわくわくする、奥の深いクラシック音楽の面白さと感動を、あらゆる人々へ、世代へ、地域へ、そして世界へと届けてまいります。

 

活動の三本柱と被災地、新たな取り組み

 オーケストラの面白さと感動をより多くの人に届けるため、「オーケストラ・コンサート」「エデュケーション・プログラム」「リージョナル・アクティヴィティ」「被災地に音楽を」をより広く展開するとともに、新たな取り組みを通して「面白さ、深まる」を推進していきます。

 

  • オーケストラ・コンサート
    芸術性の追求とオーケストラの個性を確立、奥深い面白さとあたたかい場作り

    楽団の中核であるオーケストラ・コンサートについては、アレクサンドル・ラザレフ、ピエタリ・インキネン、小林研一郎、山田和樹、西本智実という個性溢れる充実した指揮者体制のもとで、芸術性の更なる追求とオーケストラの個性の確立に務めると共に、クラシック音楽の持つ奥の深い面白さを存分に味わっていただき、知れば知るほどわくわくする知的探究心で音楽を楽しんでいただけるよう、工夫を凝らしてまいります。
  • エデュケーション・プログラム-こどもから高齢者まで幅広く、音楽の楽しさを
    オーケストラによるエデュケーション活動の草分けで今年42年目を迎える「夏休みコンサート」の継続、様々な形での室内楽アウトリーチや楽器クリニック、そしてマイケル・スペンサーとのワークショップなど、エデュケーション活動において一歩も二歩も先をゆく日本フィルならではの活動を通じて、これまで以上に幅広い人々に奥の深い音楽の面白さと楽しさを届けてまいります。
  • リージョナル・アクティヴィティ-音楽で豊かな地域社会を育くむ
    41年の歴史を刻む九州全県でのオーケストラ公演や、宇部市での継続的な事業をはじめ、様々な地域との連携による活動(リージョナル・アクティヴィティ)を更に推進します。中でも楽団の活動拠点である杉並区においては自治体、ホール、教育機関、医療機関や企業ともより深く連携し、地域社会の文化を豊かに醸成してまいります。
  • 被災地に音楽を-「忘れない」「伝える」「音楽家に何ができるか」
    東日本大震災の当日と翌日に開催した定期演奏会、そして一週間後に参加した香港の音楽祭、そうした場で多くの方々から頂いた温かい気持ちを被災地に届けるべく、2015年度までに185回に及ぶ被災地訪問演奏を行ってきました。震災から5年が経ち状況は変化していますが、笑顔の子どもも心に傷を持っていると先生は言い、その先生も悩み、コミュニティーが崩れていく中で悩んでいる高齢者もまだ数多くいらっしゃいます。私たちは被災地のことを「忘れない」、その状況を多くの人へ「伝える」、「音楽家に何ができるか」を考えながら、様々な形で被災地に音楽を届けていかなければならないと考えています。
  • 新たな取り組み
    • 音楽の面白さをより深く追求する取り組み
       創立60周年のテーマである「面白さ、深まる」を推進するべく、コンサートに関連したワークショップの開催、コンサート関連の動画配信や資料の提供など、音楽の面白さをより深く追求する取り組みを行ってまいります。
    • 音楽を必要とする人々への取り組み
       あらゆる人々に音楽の素晴らしさを届けるために、様々な地域でのアウトリーチ活動、ハンデや病気を抱える人々、高齢者の方々にも音楽を届ける取り組みを行って参ります。
    • 様々なジャンルとの交流
       オーケストラの新たなる可能性を拓くために、様々なジャンルの芸術文化とのコラボレーションに取り組み、新たな価値の創造と発信を図ります。

 

 こうした取り組みを通じて、これまでクラシックに親しんだ聴き手だけでなく、これから音楽に親しもうとしている人々をも巻き込んだ、大きなうねりを作っていきます。また、楽団の芸術性と社会性を高いレベルで維持していくためにも、楽団の宝である芸術家を大切にし、その環境をより良くするよう努めてまいります。

 

 60周年を迎え、新しいステージへと歩みを進める日本フィルハーモニー交響楽団。多くの皆さまのご理解と応援を、これからもよろしくお願いいたします。